はサムスン製AndroidスマートフォンGalaxyNote10+を使っているのですが、2024年に入った途端に、AppCloudなるアプリから頻繁に通知が上がるようになってしまいました。要はこのアプリ、ユーザの性別や年齢の入力を強要し、それを元にゲーム等のアプリのインストールを促してくる、所謂、アプリ収益化プラットフォームと呼ばれる仕掛けの一部なのであります。
アプリ開発者が、こうしたAppCloudのようなアプリ収益化プラットフォームを運営する業者にお金を払う事で、自社製品のインストール数を伸ばそうという訳。
単にアプリをリコメンドするだけなら、それほど敵視する必要は無いのでしょうが、性別や年齢などの個人情報を入れないと、一日に何度も何度も通知を送ってくるのであります。これでは面倒くさくて仕方有りませんし、そもそも設計者の悪意を感じます。
元々こんな変なアプリをインストールした記憶など無いのに、いつの間にかインストールされていました。「設定」→「アプリ」で調べてみると、インストール元は標準の「Google
Play Store」ではなく「Galaxy Store」になっています。私のスマホでは、セキュリティ的な観点から「Google Play Store」以外からのインストールを全て禁止していますから、おそらくOSのバージョンアップ時に新たにプレインストールされたのでしょう。その証拠に「アンインストール」ボタンが表示されておらず、アンインストール出来ないようになっているのです。
「設定」→「通知」でAppCloudからの通知をOFFにしても、通知を止めることが出来ないのも不審な動きの一つです。プレインストールものだけあって、OSレベルの割り込みを使って通知を表示させているみたい。よくよく調べてみると、このAppCloudというアプリ、イスラエルのironSourse社製で、この会社は韓国サムスンとも資本関係があるようですよ。
とにかく、OSレベルの割り込みを使って通知を表示させたりしているところから考えてみても、「設定」→「アプリ」→「権限」を確認しても一切の権限を使用しない事になっている割には既にどのようなアプリがインストールされているか認識している点からも、裏で相当な情報を抜いているのは間違いなさそう。
普通にはアンインストール不能なので、仕方なく、ADBツール(Android Debug Bridge)を用いて、WindowsPCからUSBケーブル接続をして、この極悪アプリAppCloudを強制的にアンインストールしました。使ったコマンドは以下の通り。
adb shell pm uninstall --user 0 com.aura.oobe.samsung.gl
ちなみにadbコマンドでUSBケーブル経由で外部からアクセスする為には、Android端末側で「開発者向けオプション」をONにし、「USBデバッグ」を有効にする必要があります。現時点で「USBデバッグ」を有効にする方法をご存じない方、また、ご自身のWindowsマシンにadbツールをインストールされていない方は、adbコマンドの使用は避けた方が宜しいかと存じます。と申しますのも、adbコマンドは非常に強力ですので、間違えて使うとあなたのスマホを文鎮化する恐れがあるのです。こうした強制コマンドの使用はご自身の責任の元で実行して頂きますようお願い申し上げます。スマホが文鎮になっちゃっても、YasZoneとしては何の補償も致しかねますぞ。
とにかくAppCloudを強制的にアンインストールする事で、うるさい通知は一切出なくなりました。それにしてもほとんどウィルスみたいなアプリを、ハードウエアメーカ自身がプレインストールするなんて、まさに会社としての信用に関わるレベルの問題。サムスンも2023年12月期の半導体部門の赤字が1兆6,500億円(ウォンではなく日本円ですぞ)との事ですので、広告等での増収をはかりたいのでしょうが、ユーザの個人情報を売り渡す姿勢は、会社としてどうかと思いますぞ。
【つづく】
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