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  懐かしのDOOMをプレイしてみた  

 徒然

DOOM1993のオープニング画面

 若い方はご存じないと思いますけれども、Microsoft Windowsが世に出る前は、MS-DOS(Microsoft Disk Operating System)がPCにおけるメインのOSでありました。まだMicrosoft Wordは出ておらず、徳島のソフト会社JustSystems製のワードプロセッシングソフト、一太郎が世の中心であった時代のお話です。

 MS-DOSにGUI(Graphical User Interface)を提供するプロダクトとして、Windows3.1がリリースされたのが1993年(平成5年)。Windows3.1はあくまでGUIを世に知らしめるために出されたプロトタイプ的な仕掛けに過ぎず、MS-DOSへOSコールを掛けるだけの、いわゆる「MS-DOSのオプション」に過ぎませんでしたけれども、「マウスで操作する」という画期的なインターフェースの初めての体験であった訳です。私は仕事柄、Windows3.0/3.1を使っておりましたが、一般的には高価なオモチャとしか見られていませんでした。

これでも当時は
最先端のグラフィックスだったのです

 今回は、そんなMS-DOS全盛の時代、1993年のお話をさせて頂こうと思います。あの頃、私はちょうど結婚3年目、社会人5年目のバリバリの若手でありました。もうあれから30年も経っちまったんですなぁ。

 DOOM(ドゥーム)という名のシェアウエアが世に出たのは、そんな時代。英語版のみのこのゲームは、後にFPS(First Person Shooter)の開祖と呼ばれる事になる、一種、伝説的なゲーム作品であったのです。FPSとは、操作するキャラクタの視点でゲーム世界の中を移動し、素手や武器を用いて戦うシューティングゲームの事。DOOMは、相手を倒すというシューティングゲーム的要素の他に、隠し扉や隠しスイッチを探しつつダンジョン内を探検するというアドベンチャーゲーム的要素を兼ね備えた、それまでには無い画期的なゲームであったのです。

 インターネットの無い時代、我々はこれをPC-VANやNIFTY-Serveといった、パソコン通信を使って入手したものでした。当時からこういった外国製のゲームに詳しい方が居て、SIG(Special Interest Group:シグ)が運営されておりました。ゲームの攻略や裏技などの情報交換を目的としたCUG(Closed User Group:サグ)も、いくつも存在したものです。

 当時のPCに使われていたCPU(Central Processing Unit:中央処理演算装置)は、インテル社製の80286や80386と呼ばれる、当時世に出たばかりの16bit CPU。当然、今のプロセッサと比べるべくもなく非力な代物だった訳ですが、DOOMはソフトウエア的な工夫を色々施す事で、全くストレスのない操作感を実現していました。

 例えば画像処理は、テクスチャマッピング止まりで、レイトレーシングを用いたりせず、影などはあらかじめテクスチャに描き込まれていたり、ポリゴンは垂直面と水平面だけの直方体、視点は水平固定で上下移動不可、故に射撃の際、x軸方向に照準が合っていればy軸方向は関係なく命中と処理されていましたし、敵のモンスターは一見ポリゴン処理のように見えますが、単なるビルボード処理(何種類かの板状のグラフィックをパラパラマンガのように見せる処理)に過ぎませんでした。

 勿論、現代では当たり前の通信対戦には非対応。そりゃそうですよね、日本では、Windows95に標準搭載されたInternet Explorerを用いて、一般の方のインターネットへのアクセスがやっと始まった訳で(当時はまだダイヤルアップ回線を用いた非常に遅いものでした)、1993年当時には、まだ通信対戦を支え得るインフラなど、どこにも存在していなかったのであります。

 その懐かしいDOOMが、DOOM1993という名前で、Windows10/11用のアプリとして、Microsoft Storeで復刻されたと云うではありませんか!しかも税込み580円!!これはプレイするしかない!私は普段ゲームは一切やらず、従って任天堂Switchも、PlayStation5も所有していないのですが、DOOMだけは別。当時、こいつが大好きでした。会社の同僚のトヨダ君とよく遊んだもんであります。

 ちなみに、マルチディスプレイ環境の場合、DOOMはメインディスプレィ(1番ディスプレイ)で立ち上がってしまい、そのままでは、他のディスプレイではプレイ出来ません。これではちょっと不便ですよね。そこでプレイするディスプレイを変更する方法をご紹介しましょう。

 DOOMのメインメニューの「Options」から「Video」を選択して、更に「Windowed Mode」チェックボックスをチェックすると、ゲームウィンドウをマウスでドラッグして移動出来るようになります。希望するディスプレイ上にゲームウインドウを移動したら、先程と同じ手順で「Windowed Mode」チェックボックスのチェックを外し、全画面モードに戻します。これで、次のゲーム立ち上げ時から、ゲームディスプレイのディフォルト値が変更になるという訳です。

 そうそう、Microsoft Storeには、DOOM1993の他に、続編であるDOOM-II、更に DOOM-64も、それぞれ580円でラインナップされていて、それだけダンジョンマップがあれば、結構楽しめそうであります。いやぁ、実に懐かしいねぇ。Copyright (C) by Yas / YasZone 

【つづく】

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