indows10 Professional Edition 上でExcel2016を使っていて、セルに値を入力しようとすると、「か」と入れたいのに「kあ」という具合に最初の入力だけが確定してしまう現象が発生し困っています。この現象は全ての場面で再現される訳でなく、Excelのスプレッドシート・セルがかなり複雑な連携関係で繋がっていて、一ヶ所入力するだけで複数のセルの値が更新されるばかりではなく、セルの値によってセルのバックカラー(背景色)が自動変更されるように組んであって、しかもこうした連携関係が複数のExcelファイルに跨がっている場合に限って現出するのです。
もしかしたら高負荷時にのみ発生する、Excel2016固有のバグかも知れませんし、Windows10にバンドルされている日本語入力システムMS-IMEのせいである可能性も否定出来ません。様々な設定を変更しつつトライしましたが、現象は好転しません。ま、セルに直接入力するのではなく、一旦バックスペースキーを押下しカーソルを表示させれば普通に入力出来るのですが、一々面倒くさく、ストレスを感じるのですよね。
取り敢えずMS-IMEの不具合を疑って、ジャストシステム製の日本語入力システムATOKをインストールしてみる事にしました。
今のお若い方は知らない人も多いと思うのですが、MicrosoftがまだWindowsをリリースする前、MS-DOSというコマンドベースのOSが主流でありました。私が大学生の頃の話であります。当時私はNEC
PC-9801互換のEPSON製のPC-286LEというラップトップマシンを使っていました。ワープロソフトは、あの頃一番人気であった「一太郎」であります。
三つ子の魂百まで。あれから30年以上が経過したというのに、一太郎のキーオペレーションの癖が未だに抜けずに、世がWindowsに移行し、OSにバンドルされていたMS-IMEを使うようになっても、キーオペはATOK互換方式を選んだまま現在に至ります。
今回導入したのは、ATOK Passportプレミアムというサービス。買い切り型のソフトウエアではなく、月間使用料476円で、最大合計10台のWindows、MAC、Androidにインストール可能な、ライセンス製品です。辞書学習した内容をクラウド経由で別のデバイスに自動反映したりといった機能もついている他、広辞苑第七版やウィズダム英和第三版、ウィズダム和英第二版とも連動するなど、外部連携機能も充実しています。
特筆すべきはその変換精度の高さ。「さすが国産ソフト!」と云うと陳腐に聞こえるかも知れませんが、実際に使ってみると非常に自然な日本語変換を行なう、秀逸なFEPシステムであります。最近、MicrosoftはMS-IMEの開発プロジェクトの中心を中国に移転し、多くの中国人エンジニアが日本語入力システムの開発に従事しているという噂を耳にします。MS-IMEの変換能力に慣れてしまっていたのですが、改めてATOKと比べてみるとその差は歴然。この複雑な日本語という言葉のハンドリングを外国人に任せること自体、無理があるようも思います。変換精度の良し悪しは、入力スピードや快適性に直結しますからな。それにしても、ATOKってこんなに使いやすかったんだ〜!
一太郎のシェアをWordに奪われてもなお、ATOKのブラッシュアップを30年以上も続けてきたジャストシステム。今回久々にATOKを使ってみて、その品質の高さに驚いた次第。スマホの日本語入力システムと辞書連携出来ますし、中々お勧めでありますよ。
そうそう、EXCEL2016で「か」と入れたいのに「kあ」という具合に最初の入力だけが確定してしまう現象は、ATOKに切り替えても全く改善せず、結局EXCEL2016の不具合である事が判明しました。こちらの解決にはもう少し時間が掛かりそうでありま〜す。
【つづく】
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