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  無停電電源装置の必要性  

 

右側が無停電電源装置で
左側がNAS(ネットワーク・ストレージ)

 事場(万願寺基地)のメイン機として使用しているDELL製のWindows10 Professional Edition マシンと、サーバとして使用している同じDELL製の Linux マシンは、ともに無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)に接続されています。平たく云うと停電等からコンピュータを守るバッテリ装置の事でありますよ。

 ノートPCであれば標準でバッテリを搭載していますから、突然の停電でも割と安心です。対してデスクトップタイプのマシンはバッテリを搭載していませんから、瞬間的に停電しただけで、システムはダウンしてしまいます。特にハードディスクにアクセスしている最中に発生した電源遮断は深刻で、ほとんどの場合、データ破損は免れないでしょう。

宅配便で到着した
UPSの交換バッテリ

 私は零細な自営業者で、事務員を雇う余裕などありませんので、ほとんどの事務作業を自作のプログラムで自動化しています。仕事柄、クライアント様の個人情報を扱うことも多く、セキュリティに気を遣うのは当然として、データ破損も絶対に防がねばなりません。

 昨年の暮れにメインマシンのCPUボードが飛ぶという事故が発生した折りも、ディスクをRAID構成にしていたお陰で、データ破損は一切ありませんでした。RAIDとは簡単に云えば記憶装置の二重化であります。データをミラーリングする事で、ディスク装置に故障が発生しても、壊れていない方のディスクの情報を使ってデータの整合性を維持する仕掛けです。私の場合は、ディスク装置を二重化しているだけでなく、ディスクコントローラボードから二重化しておりますので、よりアベイラビリティの高い構成となっています。ディスクの二重化をミラーリングと云うのに対して、ディスクコントローラの故障が発生しても大丈夫なようにコントローラボードから二重化する事を、デュプレキシングと呼びます。 更にその上でNAS(ネットワーク・アクセス・ストレージ:ネットワーク経由で接続されている簡易ファイルサーバ)にディリーでバックアップを上げております。勿論、全てのデータは暗号化処理が施されていますので、物理的にディスク装置が盗まれても、データの中身を見る事は出来ないようになっています。

 ところが、いざ停電になってシステム全てが異常停止してしまった事を想定しますと、ここまでの保険を掛けていたとしても意味が無い事が分かります。結局、データは破損してしまう訳ですからね。そこでUPSを導入して停電にそなえているという訳です。私の場合APC製のSmartUPS750を使っております。単なるバックアップ電源として働くだけではなく、100Vの商用電源の電圧揺らぎやサージを除去したり、コンピュータ本体とUSBで接続する事で、停電時に安全にデータを保存後、マシンを自動的にシャットダウンさせたりする機能を有している、インテリジェント電源です。

 UPSは内部にバッテリを持っています。ここに蓄電された電気は直流12Vですので、商用電源と同じ50Hzの正弦波交流100V(実行値+141.42V〜 ー141.42V)に変換されて供給されます。このバッテリには当然のごとく寿命があり、約2年ごとに買い換えをしなければなりません。UPS1台あたり15,000円。しかし、これで2年間の安心が買えると思えば安いもんでありましょう。

 とは云え実際にUPSが役立ったのは、東日本大震災の後の計画停電の時のみ。一見無駄な出費のようにも感じますが、保険というのはそもそもそういうものかも知れませんね。もしかしたらUPSを導入していたから分からなかっただけで、雷による瞬間停電が一度も無かったとは言い切れませんしね。

 仕事場(万願寺基地)で動作しているコンピュータは合計6台。そのうち2台がデスクトップ機で、残りの4台がノートマシンです。ノートにはバッテリが搭載されていますし、デスクトップ機2台はそれぞれUPSで防護されていますから、停電に対する防備は盤石(ばんじゃく)なのでありました。ま、データは仕事の命綱ですので、当然と云えば当然なのですがね。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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