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  秋のショートサイクリングは楽しゅう御座いました  

 お出掛け

諏訪湖畔の
SUWAガラスの里付近にて

 末は、かみさんと二人で、長野の高遠(たかとお)にある、かみさんの実家に行って参りました。かみさんの親父さんは数年前に亡くなっていて、お袋さんは田舎の大きな家で独りで暮らしています。お袋さんはとても元気でピンシャンしていて、その点は全然心配ないのですけれども、運転免許を持っていないのでありますよ。高遠のような田舎で車が使えないというのは不便なモノ。そこで定期的に顔を出して、大きな買い物などの用事を手伝ったり、一緒に日帰り温泉に出掛けたりしているのであります。

 中央道を西進し諏訪ICで高速を降りて、国道152号線、通称、杖突(つえつき)峠経由で高遠へ向かうのが通常のルート。現在は長野県伊那市に組み入れられましたけれども、平成の大合併前は上伊那郡高遠(たかとお)町と呼ばれておりました。ピンク色の花で有名な、コヒガン桜の名所でありますよ。

 ところで折角の快晴の日に、車を運転しているだけでは勿体無いというもの。絶好のサイクリング日和ですものね。フフフ、実は車にロードバイクのピンク号を積んで来ていたのでありました。中央道・(はら)パーキングエリアに寄って自転車を組み立て、ここからは私はロードバイクで、かみさんは車で高遠に向かおうという趣向です。それにしてもパーキングエリア内を自転車で走ると注目の的でありますなぁ。「こいつ、まさか高速道路を走ってきたんじゃなかろうな」という感じでジロジロ見られるのは、恥ずかしいような、それで居てちょっと気分の良い、不思議な感覚でありました。

 高速バスのバス停から一般道に降ります。県道196号をちょっと下るとすぐに国道20号、甲州街道です。ここを右折し、諏訪に向かいます。今日は杖突峠は通らず、辰野(たつの)箕輪(みのわ)をまわる遠回りルートを選択。遠回りと云っても総距離60Km位しかありませんから、運動強度としては全然大した事はないのですが。

 国号20号バイパスを直進し、そのまま湖畔を目指します。諏訪市内は地元の車でそこそこ渋滞気味。沿道の商業施設入ろうと、ウィンカーも無しにいきなり曲がろうとする車に注意しながら、トコトコと進んでいきます。諏訪湖に突き当たって原田泰治美術館のT字路を左折。時計回りで諏訪湖を半周し、岡谷(おかや)に向かいます。

 岡谷駅の北側に出て、県道14号を進んでいきます。Googleマップでは岡谷街道と表記されているこの道、実は地元では竜東線(りゅうとうせん)という呼び名が一般的であります。岡谷駅前を過ぎ、川岸駅が近づいたところで、道はまだ川幅の狭い天竜川を一度だけ渡ります。あとは伊那までひたすら天川の側を走る事から、竜東線と呼ばれているのです。

 辰野を過ぎて箕輪に向かいます。ショッピングセンターなどの商業施設の多い国道153号線バイパスに比べて、竜東線は完全に裏道の風情。車が少なく走りやすいのですよ。田圃の中の道をトコトコと進んでいきます。

 卯の木の交差点を左折して、手良(てら)の部落に向かって登って行きます。里山に囲まれた農村の中を進む道であります。かみさんと知り合った30年前から全く変わらない風景。正しい日本の田舎という感じです。良いもんですなぁ。そうそう確かこの辺りに、自転車仲間のKincyanさんのzullo号を組み立てた、Kinopioという工房がある筈なのですが、今回は住所を調べてこなかったので、残念ながら寄る事は叶いませんでした。街道筋に看板でも出ていないかなぁと一応気にしながら走ったのですが、結局分かりませんでしたよ。次回こそは事前に調べて、是非とも立ち寄ってみようと思います。

 笠原の部落を越えると、道は国道361号にぶつかります。ここを左折すれば程なく高遠(たかとお)の街中です。JRのバスターミナルを過ぎて、高遠城址を巻くように時計回りに進み、信州高遠美術館に到着しました。かみさんの実家は美術館のすぐ近く。まさに桜の名所の真ん前に位置していて、桜が満開の時期など家の前は歩けない程の人出になります。

 走行距離60Kmのショートサイクリングでしたが、田舎道をのんびり走って、大いにリフレッシュ出来ましたよ。この「途中で車から自転車を降ろして、かみさんと別々に目的地に向かう」という作戦、あまり単独行動の時間が長過ぎると二人で出掛ける意味がなくなっちまいますが、2時間余りのショートサイクリングなら全く問題ないでしょう。これからもこの作戦を積極的に取り入れていこうと思いま〜す。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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