日、朝、顔を洗っている際に、コンタクトレンズを洗面所の排水口に流してしまいました。私は、学生時代からかれこれ30年間もの長期に渡り、コンタクトレンズを使用しているヘビーユーザですが、こうしたミスは実は初めての事であります。
最近流行のワンデイ何とかとか、ワンウィーク何とか等の使い捨てソフトコンタクトレンズと異なり、私の愛用しているのはメニコンZという銘柄の、連続装用可能な高酸素透過性ハードコンタクトレンズであります。耐用年数が3年以上もある代わりに高価で、こいつを流してしまったのは痛手でありました。とは云えこのレンズ、既に4年以上使用しておりますから、そろそろ交換時期だったのですが。
新調しなければならないのは仕方がないとして、問題は、現在仕事が繁忙期の真っ最中であるという点。眼科に出向く時間が全く取れないのであります。コンタクトレンズは医療用器具扱いですので、基本的には眼科医の処方箋がなければ購入出来ません。立川にあるアイシティには年中無休で眼科医が常駐しておりますから、日曜日になれば診察を受け処方箋を出して貰う事が出来ます。しかし、それまでは必然的にメガネを掛けて過ごす事になるのです。
ほとんどのコンタクトレンズ使用者は、メガネを持っています。私も例外ではありません。コンタクトレンズは定期的な洗浄&タンパク質除去が必須で、こうしたメンテナンス作業の間も正常な視界を確保する為に、予備的にメガネを所有するのはいわば常識なのです。更に、夜コンタクトを外して寝ている時に火事などの事故がが発生した場合など、一々コンタクトをハメている暇はありません。メガネならさっと一瞬で装着可能ですからね。この様にセキュリティの面からも、コンタクト使用者にとってメガネは必須なのであります。
一応メガネを所有しておりますけれども、私の場合完全な予備用で、少なくとも家の外で使う事は今まで一度もありませんでした。メガネフレームにしても美的デザインなど全く考慮せず、安価というだけで選択したモノであります故、何となく野暮ったいのでありますよ。何しろレンズもフレームもコミコミで3,980円の激安モノでしたからなぁ。
日曜日にコンタクトを注文に行くまでの間、メガネの使用を余儀なくされた訳でありますけれども、当初はフレームが気になるし、視界は狭いし、視界の端が歪むし、モノが多少小さく見えるし、ラーメン食べると曇るしで、メガネが嫌で嫌でたまらなかったのであります。こうしてみますと、コンタクトレンズの性能の高さを改めて感じざるを得ません。嗚呼、素晴らしきもの、汝の名はコンタクトレンズ也。約一週間は不便なメガネを我慢して使う、一種の耐乏生活を覚悟した私だったのでありました。
ところが、人間の順応性というモノは凄いですなぁ。メガネにシフトして3日目には、フレームも気にならず、視界も狭いとは感じず、視界の端が歪んでいるのが全く気にならなくなったのであります。おそらく脳がメガネによる視覚強制に慣れてきたのでありましょう。さすがにラーメンで曇る点ばかりはどうしようもありませんけれども。
慣れてしまうとメガネも便利なものです。そもそも洗剤をつけて水道でジャブジャブ洗える点が素晴らしいですし、もっと最高なのは老眼鏡が不要な事。メガネを外すだけで近いところがハッキリと見えますもんね。メガネがあればコンタクトは不要ではないかとさえ思える程です。
とは云え自転車に乗る際はスポーツグラスを掛けますので、コンタクトレンズは必須。ですから、今回、ちゃんと新調致しましたよ。新しいコンタクトは、水曜日に宅配便で届く予定です。それにしても、今回のコンタクトの紛失により、今まで嫌悪していたメガネを、ちょっと見直したのでありました。
【つづく】
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