大きさも形もUSBメモリにそっくりなクロームキャストですが、実はUSBではなく付いているのはHDMI端子。これをテレビに差し込むだけの簡単な接続です。外部との通信は802.11gのWifi機能を使います。ペアリング処理を済ませたスマートフォンからの指示をWifi経由で受け取り、同じくWifi経由でYouTubeの動画をストリーミングダウンロードするという仕組み。いわばスマートフォンをリモコンとして使うYouTubeビューアという訳。最近ではYouTubeもフルハイビジョンに対応しておりますから、画面の小さなスマホで視聴するだけではちょっと勿体ないですもんね。初期設定の為にスマホとの間でピアツーピア通信(1対1通信)を用いる事で、専用のリモコンやキーボードを必要としない造りになっている点も良く考えられたアーキテクチャであります。機能がシンプルな事もあってたったの4,536円(税込)。こりゃ迷わず買いでありましょう。 スマホはあくまでもクロームキャストに指示を出すだけ。データのダウンロードはWifiを通じてクロームキャスト自身が行なう方式ですので、コントロールする為の専用のアプリが当該サービスに対応している必要があります。今のところ対応サービスは限られておりますけれども、YouTubeが対応しているだけでまずは十分と申せましょう。Googleの発表によると、順次対応サービスは増えていくようですし、そもそもクロームキャストを制御する為のSDK(Softwere Development Kit:プログラム開発キット)がGoogleより提供されていますので、Google自身の開発を待たずとも、サードパーティ製のアプリが出てくるのは時間の問題だと思われます。こういった部分がオープンアーキテクチャの良いところ。AppleもMicrosoftも、こういう部分はきちんと見習わないと、世の趨勢からおいていかれてしまいかねませんぞ。私も一応元IT技術者の端くれ。SDKを入手致しましたよ。 一応現時点では、ダウンロード視聴出来るのはクラウド上にあるデータだけで、スマホ内に格納されているローカルデータは、クロームキャストに送れない事になっています。しかしこれはあくまでGoogleから提供されているアプリの仕様に過ぎません。ストリーミングサーバ機能をスマホ用アプリに搭載し、スマホ自身のローカルなIPアドレスをSDKのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)経由でクロームキャストに通知する事で、簡単にローカルデータの再生が実現出来そうであります。そういうアプリを YouTubeやスマホで撮ったムービーや画像が気軽に大画面テレビで見れるとなれば、こりゃテレビの使い方が変わるかも知れませんね。私の場合、既に地上波放送をリアルタイムに観る機会が激減し、録画したモノを観るか、DVDを再生するかになってしまっているのに、更に、YouTubeや、スマホで撮ったモノの視聴が簡単に出来るとなれば、テレビというマシンの役割すら変わってきそうであります。マジに、テレビにチューナを搭載する必要が無くなるのではないかしらん。少なくともハードディスクレコーダについているチューナで機能的には十分。ニュースは地上波放送ではなく、インターネット経由のオンデマンド放送の方が、利便性もリアルタイム性も高そうですしね。 視聴率とかチャンネル争いとか、そういう言葉自体が死語になる日もそう遠くないのかも知れません。それにしてもITの
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