々四輪車には興味が無く、私にとって自家用車とは「動けばそれでいいや」という対象であり、いわば家電のような存在。オートバイや自転車に対する傾倒ぶりに比べますと、実に淡泊な話であります。
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金メッキ処理された純正エンブレム |
今回購入に至ったVOXY号にしましても、欲しくて欲しくて手に入れたという訳では決してなく、現行車が運用10年となり故障が頻発するようになったから買い換えたに過ぎません。トヨタのVOXYに不満はなく、いや逆にユーティリティとしての機能やコストパフォーマンスには十分満足しております故、今回もまた同車種のVOXYにしたという訳であります。こうしたミニバンは家族も快適に乗れるとともに荷物もゆったり積載出来る割には、車体自体は大き過ぎない、道具として完成された存在だと、少なくとも私は思うのです。
今回、色はブラックにしました。今までのVOXY号がホワイトでしたから色ぐらいは変えてみようぜ、というのがその理由であります。いくら四輪車に対する思い入れが薄いとは云え、車種も変わらず色も同じでは、せっかく大枚はたいたというのに、あまりにも買い換えた感に欠けるではありませんか。黒にしたのは、その程度の理由。ちなみに新車購入に当たって、現車を見る事無しにカタログだけで決めちまいました。オートバイや自転車なら考えられない話であります。仕方が無いやね。四輪車には元々あんまり興味ねぇんだから。
ところが納車の日、実車を見て惚れ込んじまったのであります。う〜む。ブラックって格好良い。生まれてこの方46年。四輪車を好きになったのはこれが初めての経験であります。
そう思って新型VOXY号を眺めてみますと、唯一気に入らないのが、エンブレムがシルバーな点。そもそもブラックにはゴールドが最も似合うのであります。えぇえぇ、その感覚がかな〜り古いモノで、今やヤンキー君すら金のエンブレムなんてつけない事位知っておりますですよ。でも、つけたいのであります。だって男の美学なんだもの。こうした感覚は学生時代に刷り込まれたモノでありまして、今更簡単には払拭出来ないのであります。そうだなぁ、中村あゆみの翼の折れたエンジェルが流行っていたあの頃、ブラックにゴールドの組み合わせは、最も格好良い配色の一つだったのでありますよ。懐かしいなぁ。
という訳で巷の忠告や進言や文句や呆れ顔を完全に無視して、VOXY号のエンブレムをゴールドに交換。あ、交換と申しましてもあまりに流行らない配色の為メーカオプションとしては用意されておりませんでした。そこで、純正エンブレムを仕入れ、メッキ屋さんで金メッキを掛けて貰ったのであります。うふふ。思った通りの存在感。カーステで、翼の折れたエンジェルを掛けながら乗っております。
「隣がピアノを買ったから、うちも買いましょう」ではなく「近所でピアノのある家なんて無いけれど、欲しいから買いましょう」という生き方が私の理想。時代錯誤親父とでも何でも呼びやがれ。流行なんて関係なく、自分の好みと信念に従って行動するまで。男の美学は孤独なのさ。でもね、きっと皆さんもブラックにゴールドをあしらいたくなりますぜ。だってマジで格好良いんだもん!
【つづく】
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