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  大好き!スーパー銭湯!  

 徒然

 我が程久保基地のごく近くに「お風呂の王様」という名のスーパー銭湯が御座います。実は私はこのお風呂の王様が大好きで、月に数回は出掛けております。

 そもそも程久保基地の周りには日帰り温泉がたくさんあります。いこいの湯、ロテンガーデン、稲城温泉季之彩(ときのいろどり)国立(くにたち)湯楽(ゆら)の里などは車で30分圏内。全て天然温泉です。その中で敢えて温泉ではない、スーパー銭湯のお風呂の王様を、何故よく利用するのかと申しますと、勿論、家から最も近いという事もあるのですが、温泉に対するこだわりに欠ける、というのがその理由の最たるものでありましょう。私にとって天然温泉も銭湯も、あまり違いを感じられないのでありますよ。だったら近い方が便利じゃん、という訳。

 いい歳こいて天然温泉と銭湯の違いも分からないのかい、なんて仰らないで下さいませ。勿論私だって両者の違いは分かります。しかし多摩地区の天然温泉と呼ばれるモノのほとんどは、加温・循環は当たり前。高温の源泉掛け流しなどありません。ご存じの通り、湯温が高ければ高いほど、金属イオンの溶解度も高くなります。薬効成分を高濃度で含む為には、高い温度での噴出が必須条件なのです。多摩地区の温泉のほとんどは、温泉というより井戸水を沸かしたものと呼んだ方が近いモノなのであります。故に温泉としての薬効など、期待する方が無理なのです。

 高温中で溶解していた薬効成分が、入湯可能な温度にまで下げられる事によって溶けきれなくなり、固体として析出したものを湯の(はな)と呼びます。大学一年生の頃、私の下宿は、長野県松本市の浅間温泉というところに御座いました。下宿にも一応、共同風呂(お風呂が共同の下宿って今のお若い方には信じられないかも知れませんが)がありましたけれども、これにはほとんど入らず、(もっぱ)仙気之湯(せんきのゆ)という名の外湯に入りに行っておりました。クックックックッと声が出てしまう程の熱いお湯で、表面には白っぽい湯の華が漂っていた事を覚えています。源泉の温度は100度超でありました。水は1気圧の大気中において100度で沸騰するのでありまして、地中の高圧状態では100度より高い温度のお湯が存在するのであります。当時、仙気之湯の噴出量は非常に多く、使いきれない湯が惜しげもなく排水路に捨てられていました。今考えれば贅沢な話であります。

 泉質や湯量では浅間温泉にはかなわないにしろ、最近のスーパー銭湯には岩盤浴や高温サウナ、塩もみサウナ、高濃度人工炭酸泉装置など、豪華な設備が用意されており、勿論、食堂やマッサージ、垢擦り、昼寝用休憩室、理髪店などのサービスもありますから、銭湯内でゆったり半日以上過ごす事も可能なのであります。何しろ当時の仙気之湯は、一坪ほどの湯船と、同じく一坪ほどの洗い場があるだけの簡単な造りで、洗い場の蛇口は2つしかありませんでした。脱衣場も一坪程で、ロッカーなどは無く、籐製の脱衣籠が板張りの床に置いてあるだけでした。設備という点では逆にスーパー銭湯の方が何十倍も何百倍も充実しているのであります。

 お風呂の王様に出掛け、店内の理髪店で散髪して貰った後、高濃度人工炭酸泉に浸かり、高温サウナと塩もみ高湿サウナにそれぞれ20分ずつ入ります。その後37度の不感温湯でゆったりと休み、最後に温度が高めの内湯で暖まるというのが私のお好みのパターンです。家のお風呂では到底味わえないリラクゼーション。まさに至福であります。

 でも、学生の頃毎日通った仙気之湯の、息を止めていないと入れない位の熱〜い温泉も妙に懐かしく思い出します。お風呂の王様ばかりでなく、久しぶりに松本の浅間温泉に出掛けてみたくなりましたよ。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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