けましておめでとう御座います。
2011年は文明の脆弱さを痛感した年でありました。未曾有の地震と津波による、大規模な原子力事故。3月11日のあの日まで、原子力発電所の安全性を疑った事などありませんでした。何重ものフェールセーフが用意されていると信じていましたし、当然のごとく、それらは正常に機能するものであると盲信していたのであります。
私どもが暮らしている東京都日野市は福島第一原子力発電所からかなり離れていますから、お陰様で直接の被害はありませんでした。東北地方における直接的な津波や原発事故の被害に比べれば比較にならない程軽微な影響で済んだとは云え、しかしそれとて普段の当たり前の暮らしと比較すれば、文明の脆弱さを感じずにはいられませんでした。地震の翌日からガソリンが買えなくなり、ペットボトル飲料水の買い占めが発生。乾電池やハンディライト、カップラーメンもスーパーの棚から姿を消しました。そしてあの計画停電。「計画」と云えば聞こえが良いですが、実際には交通信号機まで止めてしまうという、なりふり構わぬ所行でありましたからなぁ。
我々が勝手に盤石だと思いこんでいた文明とは、かくも脆弱なものであったのであります。あの日以降も相変わらず政府は迷走を続け、税収を国債発行額が上回るという異常事態が続いているにもかかわらず、根本的な打開策の提示はおろか、解決の道筋すらたっていない始末。しかもこれだけ国力が落ちているというのに、逆に強烈な円高とくりゃ、国体としては既に末期症状と呼んでも差し支えないかも知れません。
将来を憂うのが当然とも云える状況です。しかしですね、私はもう、クヨクヨ考える事はやめたのでありますよ。なるようになるさ。ケセラセラ。ケンチャナヨ。決して自棄になってる訳ではありません。そうではなくて、こんな世の中だからこそ、楽しく笑って生きようと思うのであります。
今年の目標。粛々と今の仕事や生活を維持しつつも、チャンスを見つけて大いに遊ぶ事。ま、遊ぶと云っても私の場合は自転車遊びが主であります故、あまりお金を掛ける訳ではありませんがね。暖かくなったら積極的にサイクリングに出掛けようと思います。少なくとも軽井沢への往復320Km(200マイル)ツーリング(勿論現地に一泊)は是非とも実現しようと。自転車を漕いて坂を登る事自体も楽しいですけど、地図を見ながらあれこれ計画している行為も、結構楽しいんですなぁこれが。
旧年中は大変お世話になりました。相変わらず能天気な男でありますが、本年も宜しくお願い申し上げま〜す。
【つづく】
「あれこれ」の目次に戻る