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  ロードバイクのパーキングブレーキ  

 

パーキングブレーキといっても
これだけのモノなんですがね

 道の駅道志(どうし)の駐輪場で、オートバイの「自動ゴケ」を目撃した事が御座います。停めた場所がちょっと傾斜していたんでしょうな。しかもサイドスタンドの掛かりが浅かったのだと思いますが、誰も触っていないのにバイクがゆっくりと前方に動き始め、サイドスタンドが外れて左側にガシャン。カウルがベッコリ逝っちゃってました。軽く10万円コースというところでしょうか。大型バイクの場合自重(じじゅう)がかなりありますから、その場でコカしただけで、結構な被害になってしまうのでありますよ。ライダーは割とお若い方でしたなぁ。

 私のように学生時代からオートバイに乗り続けているオサ〜ン世代にとって「自動ゴケ」なんて、実は考えられない事であります。道路は排水の為にいずれの方向かに傾斜しているのが普通。水平な面なんて存在しないのであります。そこにサイドスタンドを立ててバイクを停めるリスクを考えてみて下さい。サイドスタンドは進行方向にバイクが動き始めれば必ず外れる構造になっているのであります。停めたばかりの時は大丈夫と思っても、もしかしたら子供が突っかかってしまうかも知れません。風が吹くかも知れません。大型トラックが脇を通るかも知れません。基本的に、サイドスタンドを信じてはいけないのであります。

 特に古いカワサキのオートバイは、構造的にサイドスタンドの掛かりが浅いモノが多く、サイドスタンドに頼るのは不安である事を、我々の世代は熟知していました。故に私を含め、オサ〜ンライダーの多くはギアを1速に入れたまま停めるのが習慣になっているのであります。私に言わせればギアをニュートラルに入れたまま停めておくなんざ、愚の骨頂なんでありやんすよ。

このように使います。
効果は抜群。

 ギアを入れて停めておく世代は、セルを回してエンジンを始動する際、ギア位置に関わらず必ずクラッチを握るのが特徴。こうしたちょっとした心遣いが、悲しい自動ゴケの確率を確実に下げるって訳であります。逆にこういう事を当たり前のように習慣化しているのって、ある意味オサ〜ンの証拠でもある訳ですがね。

 

 さて、前振りが長くなりましたが、本日はロードバイクのパーキングブレーキのお話であります。ロードバイクは「走る」という要素以外の全てを削り落とした純粋なスポーツ器具でありますから、当然のごとくスタンドなど装備されておりません。ですから停める時は、ほとんどの場合、壁などに立て掛ける事になります。ここで、前述のような「自動ゴケ」の可能性が出てきてしまうのであります。

 自転車の自動ゴケは、自動的にハンドルが切れ始めるところから始まります。ロードバイクのドロップハンドルは、フラットバーハンドルと比較して、壁に沿って停めた場合の平行性の維持がしやすい形状になっています。これが過信に繋がるのです。ハンドルは車体からもっとも横に張り出した部品です。ハンドルを壁につけた上で車体を壁と平行にしようとすると、自転車はハンドル一点のみで壁に保持される事になります。これは安定性から考えてあまり現実的ではありません。一般的にハンドルと後輪とか、ハンドルとサドルとか、2点を壁につける方法が普通でありましょう。ここで注目すべきは、2点を壁につけた状態の自転車は、壁との平行を保てていないという事実であります。

 前輪が動き始めるとハンドルが切れはじめ、自転車は一気に自動ゴケに向かいます。なんだよ自転車の話だろ?別にコケたって大した話じゃねぇじゃん。いやいや、その理屈は高価なロードバイクには当てはまらないのでありますよ。40万円〜50万円のロードバイクなんて、今や普通なのであります。ちなみに私のピンクちゃんだってサドルだけで2万円を越えています。コカして傷が付いたら大損害なのであります。

 オートバイと違ってロードバイクはエンジンブレーキが利きません。オートバイのように1速に入れておくだけで後輪を固定出来る構造ではないのであります。しかも多くの場合、ロードバイクの自動ゴケは前輪から起こります。ロードバイクの前輪にパーキングブレーキが装備されていれば、こうした自動ゴケ事故は激減する筈なのですが・・・。

 先日、URIBOZのともちんさんと自転車でお出掛けして、昼間からリッチに寿司屋でランチを摂る機会が御座いました。寿司屋の駐車場でふと横を見ると、ともちんさんのハンドルには、何やら紐が掛けられているではありませんか。なんだこりゃ?ともちんさん、何やってんの? ハッと気付きました。これはまさしく「ともちん式パーキングブレーキ」ではありませんか!!こいつは素晴らしい!!ともちんさんにお断りして、私も真似させて頂く事に致しましたよ。

 まずは部品の調達です。南大沢のアウトドアショップ、ワイルドワンに出向き、3.0φのショックコードとコードロッカーを買います。ショックコードとは、ゴム素材の入ったいわゆる「伸びる紐」であります。コードロッカーはアウトドア系の服やバッグによく使われている部品です。誰もが見た事のある部品だと思うのですが、この部品の商品名が「コードロッカー」という事を知っている人は意外と少ないかも知れませんね。

 非常に単純な機構のロードバイク用パーキングブレーキシステムでありますが、これだけで自動ゴケの確率は激減致します。しかも邪魔にならないし、安いし、いう事ありません。ともちんさんってホントに天才じゃないかしらん。

 「ともちん式パーキングブレーキ」これからも大いに活用させて頂きますですよ。あ、そうそう。この「ともちん式」普及の為に、これからは幾つか余分を携帯し、皆様にお裾分けするという活動を展開しようと思いま〜す。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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