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  ウッドデッキは犬猫天国  

 徒然

ゆず : スコティッシュフォールド 雌
ゆずは植木の台の下が大好きです。

 ゆずはスコティッシュフォールドの雌で、耳が垂れているのが特徴の猫です。スコティッシュフォールドは1961年にスコットランドで生まれた突然変異のスージーという名の白猫から発生したのだそうです。つまり全てのスコティッシュフォールドは、このスージーの子孫という事になります。

 耳が垂れている猫同士による交配において、骨格、特に関節部に障害のある個体が生まれる事が知られています。いわゆる奇形です。元々が一匹の猫をルーツとしている為に、近親交配となってしまうのでありましょう。

 ゆずがうちに来て数ヶ月後に、この関節部の奇形が現出しました。手足の関節が肥大化し、骨がくっついたようになってしまって、関節が上手く曲がらなくなってきてしまったのであります。ボールで遊ぶのが大好きで、家中を元気に飛び回っていたゆずでしたが、手足の関節の可動範囲が狭まってきた事で、ピョコピョコと歩く事は何とか出来ますが、ジャンプする事は全く出来なくなってしまいました。

こむぎ : 雑種 雌
こむぎは3人の中で一番力が強いですが、
ゆずをいじめたりしません。優しい性格です。

 何とかこの病気を治してあげたいと、様々な動物病院を巡りました。最終的には大学病院にかかる事になりましたが、大学病院の獣医さんの説明によると、この病気はスコティッシュフォールド特有の遺伝病で、ひどくなる事はあっても治る事は絶対に無く、進行を止める方法も存在しないとの事でした。ただ成長が止まる2歳くらいのタイミングで病気の進行が鈍る例が報告されており、今はそうなる事を祈るしかないとも宣告されました。

 ボールが大好きで「ゆず!ボール!」と云うと部屋の隅まで走っていってスタンバイする、ゆずの姿は見られなくなりました。ゆずはあまり動かなくなり、一人で座っている時間が増えていきました。 

みみ : アメリカンショートヘア 雌
みみは、とても人懐っこい猫です。
呼ぶと必ず返事をします。

 病気によって自由な移動が制限されるのを避ける事は出来ませんが、ゆずがこれからも楽しく生きていける環境を用意する事が大切だと、我々は考えました。関節への過度の負荷を防ぐという観点から、激しい運動は獣医さんに禁止されていましたが、逆に適度な運動が関節の可動域を確保する事に繋がるとも云われていました。関節機能の維持の為にリハビリ的な運動が必要という事です。友達の猫が居れば一緒に遊ぶようになるかも知れない。我々はそう考えました。そこで思い切って友達を連れてくる事にしました。

 生まれたばかりの雌のアメリカンショートヘアがうちにやってきました。耳が大きい猫でしたので、みみと名付けました。みみは子猫らしく、ゆずにじゃれついて、遊んで貰いたいオーラを出しまくりました。一人で座ってばかりいたゆずは、次第にみみと遊ぶようになってきました。勿論、全力で走る事など出来ません。しかし、十分楽しそうにみみと一緒に過ごすようになりました。そしてあらゆる面で積極的に行動するようになってきました。

デッキの前には高さ5m程の広葉樹があって、
夏は日陰が快適です。

 この頃我々は、手狭になりつつあった借家を引き払い、近所に家を新築しました。程久保基地であります。4LDKの一戸建てで、小さいながらも庭もついています。ゆずもみみもすぐに新居に慣れ、新しい生活を満喫している様子でした。

 リビングの掃き出しの窓を開けると、庭への段差は約80cmあります。何とか階段の上り下りは出来るゆずでしたが、さすがに80cmの段差では降りる事も登る事も出来ません。ゆずが庭で自由に遊べるようにするにはどうしたら良いだろうか。色々考えた末、リビングの床の高さにあわせて、庭にウッドデッキを作る事にしました。雨が室内に流れ込まないように約1cmの段差がありますが、室内からほぼフルフラットに繋がるウッドデッキが出来ました。材質はイペにしようかとかウリンが良いかなとか様々な検討を繰り返し、結局、耐用年数のもっとも長い、東洋エクステリア製のキットを選択しました。このキットは床下の構造材がアルミで出来ている為に、木材だけで出来ているウッドデッキとは比較にならないくらい寿命が長いのであります。ゆずが下に落ちてしまわないように、ウッドデッキの周りにラティスフェンスも作り付けました。ここまで来ると、ウッドデッキは単なる床を越えて、すでに「新しい部屋・・・屋根はないけどネ」と呼んでも良い位の風情でありました。

 ウッドデッキには鉄製の椅子とテーブルを置き、ちょっと朝食を摂ったり出来る空間になっています。ゆずもみみもこのウッドデッキが大好きです。キットは高価でしたが、思い切ってウッドデッキを作って本当に良かったと思います。

 千葉市の保健所に薬殺寸前の雌の子犬がいるとの連絡があり、縁あってうちで引き取る事に致しました。柴犬の血が入っていると思われる雑種で、小麦色をしておりましたので、こむぎと名付けました。こうして猫のゆず、みみに続き、犬のこむぎが家族に加わる事になりました。さすがに猫と違って犬の運動量たるやものすごく、ゆずがいじめられてしまうのではないかと当初は危惧しましたが、ゆずは三人の中でもっとも年長であるとともに、精神的にもリーダーシップを発揮していて、みみもこむぎも、ゆずの子分として忠誠を誓う結果となりました。

 ゆずはリーダーとして君臨していますが、骨に異常がある為に体は小さいままであります。子猫だったみみも大人になって体格的にはゆずの1.5倍。勿論、体の大きさで犬のこむぎにかなう筈もなく、体は3人の中でゆずが一番小さい訳ですが、そのゆずが一番威張っているというのも、何かおもしろい話であります。夏は一番涼しいエアコンの下を、冬は一番暖かいストーブの前をゆずが占有し、他の二人はそれを羨ましそうに見ています。母ちゃんからおやつを貰う時もゆずが一番はじめ。みみやこむぎが座布団で寝ていても、ゆずが来るとスっと席を譲ります。

 ゆずが健やかに楽しく過ごせているのも、みみやこむぎのお陰であります。

 三人とも、ウッドデッキが大好きです。今日もうちのウッドデッキは、犬猫天国なのでありました。Copyright (C) by Yas / YasZone

【つづく】

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