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これがオールスポーツ(プロカメラマン)の品質です。
素人では中々こうは写せません。
この写真は、昨年のMt富士エコサイクリングの時、
撮影されたモノ。 |
たる9月5日(日)に開催予定の「マウント富士エコサイクリング」へのエントリーを済ませました。これは山中湖を出発し富士山のまわりを反時計回りに一周するサイクルイベントで、JCA(日本自転車協会)が主催しています。
実は私、昨年はこのイベントに正式参加はしなかったものの、偶然にも、便乗させて頂く機会を得ていたのでありました。
昨年(2009年)の9月13日(日)、富士五湖を自転車で巡ってみようと目論んで、朝早くに車に自転車を積んで山中湖に出掛たのであります。山中湖に到着したのは朝の6時半。夏休み時期も外れていますし、この時間なら道はすいているだろうと思いきや、ありゃりゃ。山中湖畔の道路は色とりどりの自転車で溢れ返っていたのであります。何十台とかいう単位の話ではありません。おそらくは1000台を超えているのではないかと思われる大集団であります。聞けば「マウント富士エコサイクリング」というイベントとの事。まあいいや、この人たちのルートを真似して進んでみようと思い立ち、山中湖畔の無料駐車場に車をデポして、車列に加わり、富士山を反時計周りに一周したのでありました。
それまで私はサイクルイベントと呼ばれるような催しに参加した事が一度もなく、「こんなのホントに楽しいのかよ。一人で走った方が良いじゃん」といった具合で、いわばサイクルイベント懐疑論者であった訳です。ところがどっこい、実際に走ってみるとこりゃ楽しい。こうしてサイクルイベントの楽しさに目覚めてしまったのでありました。ま、エントリーフィーを払わない、いわば海賊利用だった訳ですが、その楽しさは十分に感じる事が出来ました。
サイクリングに出掛ける際、仲間で行く場合と、単独行動する場合に大別されましょう。そのどちらにも、それぞれメリットとデメリットが存在すると思うのです。仲間で出掛ける際の最大の利点は月並みですが単純に「楽しい」事であります。自転車を降りて休憩したり食事したりしている際も、自転車という共通の話題で盛り上げる事が出来ます。自分の知らない場所にも連れていって貰う事も出来ます。
ところが仲間でのサイクリングも良い事ばかりではありません。自転車のスキルは十人十色で、登り坂に強い人もいれば、平地で高いパフォーマンスを発揮する人もいます。勿論、どんな場面でも速く走れる人もいれば、逆に全体的にハイアベレージを維持出来ない人もいます。仲間でのサイクリングの場合、誰かが必ず待ち、また誰かが必ず待って貰うという事態が発生してしまうのです。共通のペースで走ろうとしても、そのペースではダラダラしていてフラストレーションが溜まる人がいるとともに、その同じペースが、ついて行けない程のハイペースに感じてしまう人も存在するのであります。
他人にペースを合わせる苦痛を回避する為に、中間点(集合場所)を決めて、そこまでフリー走行するという形式を採る事は、割とよく使われる手であります。ところがこの方法も完璧とは云えません。人間とは精神の動物であります。相手を待たせれば引け目を感じてしまいます。例え話をしてみましょう。先頭の人はあらかじめ決めた中間点(集合場所)に20分前に到着していたとします。先頭の人はしっかり休んで、既に体も冷えかかっている状態。そこに最後の人が来ます。「ゴメンゴメン、お待たせ〜」「いえいえ、大して待っていませんよ。じゃ、そろそろ行きましょうか」 と、ちょっと待って下さい。先頭の人はペダリングスキルも体力も高い分、余力もあるでしょう。しかも十分に休憩をとってリフレッシュ出来ています。対して最終の人は、皆を待たせてはイカンと全力で追いかけてきたのです。元々スキルや体力のハンデがあるにも関わらずにです。しかもまだ休憩をとっていない。休憩が十分で無い状態で走り出したところですぐに皆から遅れ始めるだろう事は、想像に難くありません。だからと云って先頭の人は既に冷え始めているのです。しかもここだけの話ではありません。今日一日、こんな事を何回か繰り返さねばならないのです。ネ。仲間で走るというのはこういう難しさを含んでいるという訳です。
その点、単独行は気が楽です。「今日はユルく行こう」と思えば休みたい時に休めるし、「今日は追い込もう」と思えばペースを上げる事も出来る。一人ですからあくまでも自由で、他人に気を遣う必要もありません。近距離ならば、確かに単独行の方がメリットが多いように思います。
ところがある程度の距離になると単独行のデメリットが見えてきます。まず食事。仲間で出掛けたツーリングでの昼食は、もっとも楽しい事の一つでありましょう。ところが一人だとほとんどの場合コンビニで済ませてしまう。店に入るのが億劫なのです。少なくとも私の場合はそう。レーパンにジャージという世間一般からみれば変態的な格好をしている事も一つの要因ですし、汗臭いまま店に入るのも気が引けます。「赤信号、皆で渡れば怖くない」ではありませんが、一人では躊躇してしまう事も多いのであります。
そこでサイクルイベントです。周りは知らない人々ですから走行ペースを気にする必要はありません。それでは結局孤独かというと、そうでもないのです。走っているうちに自分とほぼ同じペースの人が周りに固まってきて、そういう人たちと集団で動いているうちに親近感も湧いてきます。エイドステーションも用意されていますし、エイド以外の美味しいお店にもバンバン立ち寄れます。知らない人とも仲良くなれます。皆が「完走」という共通の目的を持って行動していますし、そもそも自転車好きが集まっている訳ですから、話題には事欠きません。
大きなイベントではオールスポーツ等の写真サービスもあります。自分が自転車に乗っているときの写真を撮って貰える機会なんて、こうしたイベント以外ありませんからね。しかも良い構図を用意してプロのフォトグラファーに一眼レフの望遠でねらって貰えるのですョ。プロ選手ならともかく素人が写真を撮って貰える機会なんてそうそうあるもんじゃありません。
レースの緊張感も捨て難いですが、こうしたユル系サイクルイベントへの参加も、絶対のおススメなのであります。何か9月5日が待ち遠しくなって参りました〜。
【つづく】
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