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  新しい自転車を手に入れろ!(第10話:悶々と待ち侘びる日々) 

 マングローブバイクスYasZone以外のサイトにジャンプしますに自転車を正式発注した後、敢えてお店に顔を出さないようにしております。ホントは毎日でも出掛けて、進捗などを聞きたいのでありますよ。そりゃ気になりますもんねぇ、人生初のオーダー自転車な訳ですから。でもマングに出掛けて大将と話をすれば気持ちが揺らぎ、仕様変更をお願いしてしまいそうで怖いのであります。

 私はかつてIT系の職場でソフトウエア開発を行なっておりましたから、開発が始まってからの仕様変更ほど、開発者に対して迷惑になるモノは無いという事実を、痛いほど知っています。

 そもそも明確な仕様を自分だけで決定出来た訳ではなく、多くの仕様を大将のリコメンドに従って決定していきました。例えば大将は、「普段、自転車はどうやって保管していますか?縦置きですか横置きですか壁に掛けていますか床に置いていますか?」と聞いてきます。私はミノウラ製の縦置きのバイクラックを使っていますので、その旨を伝えると、ブレーキワイヤのアウタ受けをトップチューブに対しどういう角度にするか、を決めようとしていた事が告げられました。トップチューブ2ヶ所をL字金具で支持する形式の横置き壁掛けの場合、後輪用のブレーキワイヤをトップチューブの下側を通す仕様では、ラックの金具と干渉する可能性があるというのです。そこで人によっては、シクロクロスの様にトップチューブの上を通す仕様を指示する場合もあるそうです。

 私の場合はこうした停め方をする事はありませんから、普通で構わない事を伝えますと、「じゃ、トップチューブのアウター受けは進行方向7時の角度(チューブ真下から30度左側)にしておきましょう」と云います。自転車は右側を手前にして停めるのがセオリーなので、進行方向7時の角度でケーブルを通す事で、右側から見た際に後ろブレーキアウターが目立たず、すっきりとシンプルなシルエットになるとの事です。そういえば自転車雑誌の写真も大概右側から撮られています。なるほどねぇ。大将が(のたま)うには、後輪ブレーキのインナーワイヤを露出させずトップチューブ内を通す工作も可能だが、構造的にどうしても動作抵抗が大きくなってしまうので、特別に内蔵工作に対して強い思い入れが無いのであれば、進行方向7時の角度での外回しが良いでしょうとの事。確かに、いざ作るとなりますとこうした細かい仕様を決めていく必要がある事は理解出来るのですが、素人の私では、いちいちこうした細かい事自身に、設計時点では気付かないのであります。

 この様に、明確な自らの意志があった訳でもなく、多くの仕様を「決めて貰った」故に、別のリコメンドを貰えばすぐにそっちの方が良いように思えてきてしまうであろう事は想像に難くありません。

 マングに行かないようにするのと同様に、雑誌を読む事も控える日々。だって私の自転車の仕様は既に決定し、製作に入ってしまっているのです。この後に及んで、雑誌で他のロードバイクの仕様やアイデアを勉強しても、後悔が出て()こそすれ、生産的な事など一つもありませんもんね。

 マングにも行かず雑誌も読まず、悶々とした日を過ごす私なのでありました。あ〜あ、早く出来てこないかなぁ。

【つづく】

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