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  新しい自転車を手に入れろ!(第9話:アルテグラという贅沢) 

アルテグラの新色
グロッシー・グレー

 や、ロードバイクの世界では、ブレーキレバーで変速も行なう手元変速方式が常識化しており、これに伴いブレーキ系と変速系の互換を確保する必要がある為に、全てをワンセットで導入する、いわゆるコンポーネント化が当たり前となっています。

 以前のように、ブレーキはこれ、リアディレイラはこれ、という具合に、様々な製品を組み合わせる事は難しくなってしまいました。互換性の問題もありますが、そもそも個々の部品を作っていた小さなメーカーが淘汰されてしまっているのです。ブレーキ、リアディレイラ、フロントディレイラ、コントロールレバー、クランク、チェーンホイール、チェーンを並行開発出来るのは、技術的にも体力的にも、大企業に限られてしまいます。現在では事実上、シマノ、カンパニョーロ、スラムの三社のみが、こうしたロードバイク用コンポーネント部品の供給元になっております。

 三社のうち日本企業はシマノだけであります。国内における部品供給の安定度や製品の精度を考えますと、やはりシマノが良いなぁと私としては考えてしまいます。勿論、イタリア製のカンパニョーロや米国製のスラムも味があり、大いに魅力ではありますがね。ま、現行ピナレロ号のコンポーネントもシマノ105でありますから、メンテナンス用の特殊工具もそのまま使えるという事情もあり、今回のオーダー車もシマノのコンポーネントをチョイスする事に致しました。

 シマノのコンポーネントには、デュラエース、アルテグラ、105、ティアグラ、ソラの5つのグレードが存在します。デュラエースには電動バージョンもあるので、正確には6グレード。これらのコンポーネントは、例えば自動車やオートバイの部品と比較して、構造が非常に簡単ですから、グレードによる違いとは、単に精度や強度や材質や軽さの違いでしかありません。上位グレードほど性能が高く、耐久性があり、軽く作られています。ですから、好みで選択するというよりは、値段との兼ね合いで着地点を決めるという様相が濃いのであります。

 シマノのコンポーネントのだいたいの価格は、以下のようになります。

電動デュラエース 30万円超
デュラエース 20万円弱
アルテグラ 9万円強
105 7万円強
ティアグラ 5万円強
ソラ 3万円強

 デュラエースの性能は他に比べて高いですが、同時に値段も突出しています。一般的に105以上のグレードであれば、アマチュアのレース使用にも耐えられると云われていますので、多くのミドルグレード完成車には105が搭載されているのが現状です。我がピナレロ号もしかり。性能的には105で全く問題ないのであります。

 アルテグラはデュラエースの基本設計を踏襲している為に、かなりデュラエースに近い性能を有しています。シマノも営業戦略としてグレード間の性能差を明確にしなければなりませんから、105以下には明示的に古い基本設計を用いていると云われています。つまり性能差を考えると、アルテグラにするか105にするかの選択の間に大きな谷があるという訳であります。

 対して値段について考察しますと、アルテグラと105の差(約2万円)はデュラエースとアルテグラの差(約10万円)ほど大きくありませんから、価格性能比、いわゆるコストパフォーマンスは、アルテグラが最も高いと言えそうです。

 そんな訳で今回は、ちょいと贅沢をしてみる事にしました。だって自転車をオーダーする機会なんてこれからそうそうあるとは思えませんしね。勿論、デュラエースは価格的に手が出ませんから、セカンドグレードのアルテグラを選択する事に致しました。これだって10万円弱もするのですよ。10万円と云えばエントリークラスのロードバイク完成車がぎりぎり買える位の価格。コンポだけに10万円投入するって、かなりの贅沢でしょ。ちょうどこの5月末に新色グロッシーグレー・バージョンが発売されるので、車体のショッキングピンクに合わせて、これを導入する事にしました。カタログで見る限りは、ガンメタっぽい色です。うふふ。完成が楽しみでありますなぁ。

【つづく】

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