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  新しい自転車を手に入れろ!(第8話:手組み車輪のお味はいかが?) 

MAVIC CXP33 エアロリム

 車輪は自転車の性能を左右する重要な部品の一つです。フレームやフロントフォーク以上に、乗り味に影響を与えると云う意見も有る程。ロードバイクにお乗りにならない方から見れば、「自転車の車輪一つで何を大袈裟な事、言ってやがんでぃ」とお思いになるやも知れませんが、車輪を変える事による乗り味の変化は、私のような鈍感な者でも一発で分かる位でありまして、その性能の差異は顕著なので御座います。

 「車輪」という大時代的な表現をお許し下さいね。でもね、この「車輪」という言葉が、ここでは一番適切なのであります。乗り味はホイールだけでは決まりません。ホイールとタイヤの組み合わせが回転する訳ですから、ホイール単体、タイヤ単体で語っても、意味がないのであります。回転体全体としての呼び名を考えた場合、日本語の「車輪」が一番しっくり致します。逆に言うと「車輪」を正確に表す英語ってwheel以外には無いのでありますよ。一般的にホイールとはゴムタイヤを含まない、リムとスポークとハブからなる部品の事を指す訳でありまして、だとすると英語には「車輪」というニュアンスを正確に伝える語彙が存在しない事になります。

 完成車であるピナレロ号に最初からついていたシマノの廉価ホイールWH-R500から、フルクラム・レーシング3に換装した時は、まさに目から鱗が落ちる思いでありました。大袈裟ではなく、巡航速度も登坂能力も確実にアップ致しました。それはそれは、漕ぎながら笑みがこぼれてくる程の劇的な性能アップ。レーシング3買った時も凄かったけど、今回のボンバー号の車輪はどんな感じかなぁ。いやが上にも期待が高まります。

 ボンバー号の車輪は、マングの大将の手組み。マングローブバイクスYasZone以外のサイトにジャンプしますは競輪の選手にホイールを提供しているプロショップですから、その技術の高さは保証付きであります。楽しみだなぁ。今回は、MAVIC CXP33 エアロリムのブラックに、シマノアルテグラ6700ハブ、DT Swissのスポークと真鍮ニップルという組み合わせ。一応はミドルハイトのリムですが、空力云々というよりは、構造上、たわみを少なくする為という意味合いが強いリムハイト設定と解釈すべきでしょう。そもそも前輪32本後輪36本で組む重量級仕様の車輪ですから、空力なんて考えるだけ無駄と云うものであります。

 大将には「堅めでお願いします」とオーダーしてあります。スポークにテンション掛けてネという意味。私はたわみの少ない車輪の方が好みなのであります。人によっては車輪が柔らかい方が乗り心地が良い、と仰いますが、構造力学上、回転体自身のたわみはフリクションロスに直結してしまいます。こうしたたわみは、ホイールではなく、フレームやフロントフォークで吸収すべきというのが私の持論なのです。

 とはいえ、フルクラムレーシング3に比べれば、スポーク1本当たりの張力は弱くなる筈であります。そりゃそうですよね。だってレーシング3は前輪16本後輪21本ですからねぇ。本数だけで云うと前輪は2倍、後輪は1.7倍。当然1本当たりのテンションは下がらざるを得ない。この低張力が、乗り味にどのような影響を与えるのか、とても楽しみなのであります。私は今まで完組みホイールの経験しかありません。今回の手組みの車輪は、長距離向きの疲れにくいモノになると想像しているのですが・・・。スポーク本数が多い事による空気抵抗の増大も、私の普段の巡航速度域、30Km/h付近では、ほとんど問題にはならないでしょう。そもそも空力特性って50Km/h超で影響してくるモノですからね。

 レーシング3も同じ700Cホイールで、カセットスプロケットを含めて今回のホイールと完全互換ですから、勿論、シチュエーションによって両者を履き変えて楽しむ事も可能であります。そんな事もあって、あえて今回は完組みホイールの対極とも呼べる、昔ながらの多スポークの手組みホイールでお願いしたって訳です。

 お値段は、ハブ、リム、スポーク、ニップル等の部品代が36,510円。これにホイール組立工賃が10,500円で、合計47,010円であります。完組みホイールに比べれば、比較的リーズナブルですが、これはブランド代が含まれていないという事もあるのでしょう。乗り味については、車体が完成したらまた報告させて頂きますネ。

 あ、そうそう。ホイールの違いをきっちり体感する為に、タイヤは今使っているのと同じ、ミシュランのPRO3を指定しました。タイヤによる違いを排して、純粋なホイールの違いを感じようって訳。そしてタイヤの色は・・・・勿論、ピンクにしましたよ。ふふふふふ。

【つづく】

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