ドルに対するこだわりって、私の場合はほとんどありません。ピナレロ号のサドルは、購入時からついていた、おそらく台湾製と思われる安っちいサドルですが、ほとんどお尻が痛くなった事はないのであります。
次から次へとサドルを交換する方が結構いらっしゃると聞きます。大変ですなぁ。私は貧乏性でありますから、お尻の方をサドルに合わせる事にしておりますですよ。わはは。
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イタリアから届いたサドル |
こんな訳でサドルに関して特定のこだわりがあった訳ではありません。マングローブバイクスの大将に相談してみたところ、それじゃフィジークはどうよって話が出て参りました。ALIANTE
CARBON K:IUM は、大層評判が良いのだそうです。そういえばURIBOZのともちん氏も、このサドルでしたねぇ。
勿論このサドルは国内で普通に手に入ります。大阪のカワシマサイクルサプライの取り扱い。ところが大将曰く、イタリア本国のサイトからなら、カラーオーダーが可能というではありませんか。日本国内で流通しているALIANTE
CARBON K:IUM は、ブラックとホワイトの2種類のみ。折角の機会ですから、是非とも差し色にピンクを入れた、オーダーサドルを手に入れたいものです。
そこで、フィジークのイタリア本国のサイトにアクセスしてみました。良かった〜。ランゲージセレクションで、英語が使えます。イタリア語なんて全く分かりませんからねぇ。
英語のガイダンスに従って色を指定し、住所などの配送情報を入力していきます。ちょっと大変だったのは支払いの手続き。カードの認証の為に銀行のサイトにリダイレクトされてからは、全てイタリア語表記になってしまい、これには参りました。使う事など無いだろうと思いつつ一応所有していた伊日辞書が、この時ばかりは大いに役に立ちましたよ。
メイン色はグレーにし、差し色でピンクを入れました。後は2週間ほど待てばモノがイタリアから届く筈です。
さて、注文してから1週間ほどたったある日、イタリアから英文のメールが届きました。私の注文したグレーでは、フィジークのロゴが入らないというのです。そこで、フィジークのロゴを入れない仕様に変更するか、「黒の入った(黒付きの)グレー」に変更するか、指定して欲しい旨が書かれています。何か変。そもそもこのセンテンスに限らず、英文全体が稚拙ですし、どうも相手の前置詞のミスでは無いかと思えるのです。文中のwith
は、本当は to の間違いではなかろうか。もしそうなら、「黒の入った(黒付きの)グレーに変更する」のではなく、「グレーをやめて黒に変更する」という意味になります。相手はイタリア人ですから、必ずしも英語が堪能という訳ではないでしょう。やはり文中の
with はto の表記ミスで間違いなかろうと思いましたが、邦貨で2万円を超える、高価な買い物です。万が一にもコミュニケーションミスがあったら嫌なので、イタリアに電話してみる事に致しました。私はイタリア語が全く話せませんから、終始英語で押し通すしかありません。まさかイタリアのサドル工房で日本語は通じないでしょうしね。
まず、英語が出来る人が電話に出てくるまでに20分も掛かりました。メールでのアナウンスは、with と to を間違えているのではないか。もしそうだとしたらグレーは諦めて、メインカバーをブラックに変更の上、シルバーのフィジークロゴを入れる仕様にしたい旨を伝えました。結果としては想像した通り、相手方の前置詞表記ミスである事が判明。勿論、ブラックへの変更はアクセプトされ、ほっと一安心です。
わざわざイタリアまで電話をかけて、一度もイタリア語を使わないのも何なので、最後に「グラーツィエ!」と言うと、向こうも同じように一度くらいは日本語を喋ろうと思ったのでしょう。朗らかに「こんちには!」と宣い、国際通話は終了しました。そもそも会話の流れからいってここは「ありがとう」と言うべきところだろ?しかも「こんにちは」ではなく「こんちには」だし(笑)。
こんな楽しいやりとりもあり、フィジークのALIANTE CARBON K:IUMのスペシャルエディションを、無事、手に入れたのでありました。
【つづく】
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