局のところ、どうなったかと申しますと、家族会議の結果、ゼファー750号を修理する事に決定致しました。私を気絶させるのに十分だった母ちゃんライダーの、あの「ニ・ヤ・リ」は、ブラフだったのであります。
母ちゃんライダーのゼファー750号は、結婚10年を記念して購入したスイートテンバイク。いわば我々の愛の証な訳ですから、よくよく考えれば、ちょっと調子が悪いってんでポ〜ンと売っ払って新しいのを買うなんて事が出来る訳ありません。ね、これを読んでるあなたも、まさか結婚指輪を下取りに出したりしないでしょ?
新車を購入するのに比べればまだマシといえども、12万円の修理費は、はっきり言って痛い。痛過ぎます。逆にコケたんだったら諦めもつきますが、経年変化とはねぇ。でも、ま、ゼファー750号があるお陰で、家族4人で楽しくツーリングにも行ける訳だしね。我々4人にとって、バイクは単なる機械ではなく、既に家族の絆になっていたのであります。
もしかしたら新車を買った方が最終的には安くついたのかも知れません。いや、きっとそうでしょう。でもね、経済的な計算だけで扱いたくなかったんですよ。だって家族の絆なんですから。これから、もっともっと修理費が嵩むかも知れない事は分かってます。それでも、壊れたら直す。直して乗り続ける。それが私と母ちゃんライダーが出した結論なのです。
世は絶好のツーリングの季節。暑くもなく寒くもないこの最高の時期に、2週間ものドッグ入りはつらいですけど、ここはゆっくりゼファー750号の全快を待つ事に致しましょう。坂口さん、ヨロシクね。あ、気が向いたら修理費値引きして下さっても、一向に構わないんですよ〜。って坂口さん、聞いてる〜?
【つづく】
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