我が愛するゴルフ（第４話：病膏肓に入る篇）　

ゴルフの初心者にとって最も難しい事は

ゴルフの話ばかりしないようにする事である

マイケル・ボナラック

に「１００のカベ」という言葉が御座います。要は１００未満、すなわち９０台で回る為にはかなりの修行が必要、って事なんですけれども、これがなんと、あっさりとクリアできてしまいました。平成１１年８月、箱根の某ゴルフクラブで行われた会社のコンペでの話であります。この日は前半絶好調。ハーフ４５でありました。

　自慢する訳ではないですよ。ほんとに自慢する訳じゃないのですが、ゴルフ初めて約半年、５回目のラウンドで１００を切るというのは、なかなか無い事なので御座います。いひひ。ゴルフダイジェスト誌によると、かの丸山茂樹選手でさえ１００を切るのに１１ヶ月を要したといいます。

　えへへ。本当はかなり自慢なのであります。

実は箱根の某ゴルフクラブはパー７１。普通のコースはパー７２ですから本当は９９ではなくて、１００相当のスコアなんですね。でもいいもん。パー幾つだろうと９０台は９０台なんだもん。

　この頃になりますと、病膏肓に入ると言いますか、もうほとんど病気と言って良いほどゴルフに傾倒してきてしまったのであります。毎週、ゴルフダイジェスト誌、パーゴルフ誌を欠かさず読み、第２第４木曜日には隔週でアルバトロスビュー誌に目を通す生活。練習場へは土日の２日必ず顔を出し、月一でラウンドもこなします。

Callaway Big Bertha X12

　家族には悪いなと思いながらもゴルフ三昧の日々。どうせ悪いなら悪いついでにとことん行っちゃえってな訳で、とうとうアイアンセットまで買っちまったのであります。キャラウェイ・ビッグバーサX12アイアン。シャフトは国産のＪＶ２００スーパーグラファイトで硬度はＳ。定価２２万円ですゼ。親父には悪いけど貰ったおふるとは大分違います。深いキャビティが驚異の低重心を実現。高弾道なのにふけあがらず、スイートスポットも広い。

　すまんごめんな子供たち、許せ愛しの恋女房。父ちゃんは、今、ゴルフに燃えているのだよ。

自分だけは、はまらない、と信じて始めたゴルフですが、見事にはまっちまいました。まさに、最初に地べたに穴を掘ったヤツを皆で賛えよう、て気分であります。ばかだねぇ。

　夏ももう終わりかなという頃、件の某上司がホールインワンを達成したとの情報も入りまして、それに比べますと私のゴルフは相変わらず３桁ばかりで御座います。思い起こせば８月のあの９９のスコアは、嗚呼、まさに夢であったかとさえ思えて参ります。

　こんな折、またしても件の某上司から呼び出しがありました。

「Yas君、最近ボクは絶好調、８０台ばっかりだよ。こう調子が良いと、もしかしたら永遠に９０台は出ないんじゃないかな、って思えてくるよな。意味は全然違うけど､結果、Yas君と同じだね。」

　きーっ。くやしい。見返してやる。躍起になって練習に励む私で御座いますが、焦れば焦るほど、私のボールは、右に左にトップにダフリ。全然うまくなりません。

　こんな私で御座いますが、是非是非ゴルフに誘って下さいまし。毎週土曜日の朝は用も無いのに５時起きし、クラブを磨いて玉を補充し、万一の事態に備えているので御座います。万一の事態って何ですかですって？「Yas君、悪いんだけど欠員出来ちゃったんだよ。急で悪いけど今から出てきて貰えるかな」という電話があるかも知れないじゃないですか。皆さん、おわかり頂けましたか。私、土曜日の朝は、いつでも準備万端なので御座います。

「私の土曜日の朝」とかけまして、「ちり紙交換車」と、ときます。

その心は

「お気軽にお声をお掛け下さい。こちらから取りにうかがいます。」

おあとが宜しいようで。

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	この文章は、2001年の年賀メールに加筆の上､再掲載したものです。
	現在では、ゴルフよりオートバイやロードバイクに夢中になっており､本文のように、毎土曜日の朝、ゴルフの準備をして、お誘いを待っている訳ではありません(笑)